職員のつぶやき…③

2020-09-18

 教育学者の故 宗像誠也はその理念を問われて

「人間の尊厳を打ち立てる教育」と述べました。

 学生時代にその言葉を学んで以来、私の心の糧

として今でも大切にしている思想のひとつです。

 人間の尊厳を打ち立てるためには、一人ひとり

の個性を豊かに花開かせることが最も肝要だとも

考えています。それは特養で福祉の実践をする際に

も、決して疎かにできないことだと心して仕事に仕

えてきました。

 

 ところで先日、今年20回目となる「さっぽろレインボ

ープライド」に参加し、大通りから札幌駅前を行進して

きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ご存じの方も多いと思いますが、これはLGBTといわ

れる性的マイノリティの方々の生き方を認め、互いに

尊重しようという趣旨のもと行われているものです。

 人それぞれ、いろんな生き方があっていい。お互いの

個性を認め合い尊重する。虹が七色に輝くように、人は

いろんな光を持って生きています。でも虹色ははっきりと

分かれてはいません。色が重なり合ってグラデーションを

形作っている。人もきっちりと区別できるものではなく、

多様性を持った人生を生きています。その個性、多様性を

重んじるのはコスモス苑の入居者様60名の方々の、一人ひとり

の生き方を尊重することに繋がっているようにも思います。

 

 札幌は全国に先駆けて「パートナーシップ制度」を導入した

です。今年のパレードには全道すべての市長から共感の祝辞

が届きました。始まったばかりの頃、沿道から心無い言葉を浴び

せられたり、ゴミを投げつけられたりしたことを思うと隔世の感

があります。

 どんな人でも自分の人生を自分のものとして生き抜く権利がある。

 そのことを大切にして、これからも歩いていきたいと強く思った

一日でした。パレードの最後に手を離したバルーンリリースは、あい

にくの曇り空でしたが、とても輝いて天高く舞い上がっていきました。

                                                                      

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    コスモス苑月寒 施設長

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